こんにちは、ケンサくんです。
今回は短大・専門学校生が卒業後に国立大学へ3年次編入学する方法や現状について紹介します。
通常、国立大学へ入学するにはセンター試験や個別学力試験で多くの科目で高得点を取らなければならず、大変難易度が高いです。
しかし、臨床検査技師養成校の国立大学の中には3年次編入学制度をもつ大学があり、短大・専門学校生が少ない科目の受験で国立大学への入学が可能です。
そんな3年次編入学制度をもつ国立大学についてまとめましたので参考にしてください。
3年次編入学制度をもつ国立大学
2020年度に実施された臨床検査技師養成課程をもつ国立大学の3年次編入学試験についての一覧を以下に示します。
2020年度3年次編入学試験
以上の8大学です。
過去に3年次編入学制度があったがすでに廃止した大学もあります。
北海道大学、東北大学、東京医科歯科大学、神戸大学、etc
この制度を残している8大学は貴重な存在だと思います。
3年次編入学試験の特徴
上記の表を見てわかる3年次編入学の特徴としては、
・試験が8月〜9月に集中(コロナの影響で例年と異なる試験日になっている場合がある)
・定員は3〜5名
・試験は英語と面接がメイン
・細胞検査士資格を取得できる大学がある
・北海道や中国・九州地方に3年次編入学できる国立大学はない
こんなところでしょうか。
これらの国立大学は検定料(受験料)、入学料、授業料は一律で以下の金額です。
・検定料 30,000円
・入学料 282,000円
・授業料 535,800円(年間)
特に英語を重視していますので、事前の勉強が結構必要となります。計画的に勉強しましょう。
あと、過去問を入手できますので、気になる方は各大学へ問い合わせてみてください。
合格発表はほとんどが9月で、例年定員3〜5名を全て満たすわけではなく、2次募集や追加合格もあるようです。
3年次編入学する上での注意点
短大・専門学校生が卒業後に国立大学へ3年次編入学するうえで注意点がいくつかあります。
1.卒業するためには大学に2年以上在学する必要がある
2.短大・専門学校時代に臨床検査技師国家試験に合格することが望ましい
3.短大・専門学校で取得した単位が大学で認められない場合がある
特に3番目が重要で、短大・専門学校で学んだ科目の単位(時間数)が大学の科目の単位(時間数)よりも少ない場合、大学での単位として認められない場合があります。
具体的にいうと、
A専門学校 一般検査学 2単位(30時間)
B国立大学 一般検査学 2単位(30時間)
これであればA専門学校で学んだ一般検査学は、B国立大学での単位として単位認定できます。
しかしたとえば、
C専門学校 一般検査学 2単位(20時間)
D国立大学 一般検査学 2単位(30時間)
この場合、C専門学校で学んだ一般検査学は、D国立大学での単位として単位認定できません。それゆえ、3年次編入学後に一般検査学を履修しなければいけません。
このような単位の”すり合わせ”をすべての科目で行い、履修しなければいけない科目のみ大学の2年間で履修することになります(特に教養科目が多い)。
もし、3年次編入学を考えている方は自分の学校の単位(時間数)と編入学先の単位(時間数)をあらかじめ確認しておくとよいかもしれません。
よくわからなければ学校の先生に聞いてみましょう!
3年次編入学後のメリット・デメリット
次は考えられる3年次編入学のメリットとデメリットについて挙げたいと思います。
メリット
・大卒になれる
・大学生ライフを満喫できる
・部活・サークルに打ち込める
・幅広い友人関係が築ける
・新しい彼氏彼女ができる(笑)
・すでに臨床検査技師の免許を持っているため就職に有利
・就職後専門学校卒より少し給料が高い
・在学中に臨床検査技師のバイトができる
・卒業研究ができる
・学士(保健学)の学位が得られるので大学院を目指せる
・細胞検査士の資格取得ができる場合がある(弘前大学と群馬大学)
デメリット
・学生期間が長くなる
・周囲よりも年上になってしまう
・学費がかかる
・前の彼氏彼女と別れる(笑)
・同じ学年の人と違うカリキュラムになってしまう
こんなところでしょうか。
結構メリットが多いと思います。
じゃあオススメの大学は?
オススメはもちろん個人の事情や住んでいる地域にもよるので一概には言えませんが、大体以下のように決めるのが良いかと思います。
・細胞検査士を目指すなら弘前大学か群馬大学
・ケーススタディに強くなりたいなら信州大学
・企業就職や研究者を目指すなら筑波大学か大阪大学
・地域に根ざした就職がしたいなら新潟大学、金沢大学、徳島大学
まとめ
3年次編入学は短大や専門学校卒の学生が大学3年生になることができる制度です。
国立大学に入学できなかった学生は大学生になるために再チャレンジすることができます。
しかし現在、この制度を廃止する国立大学が徐々に増えてきています。
今後は8大学のなかでも廃止する大学が出てくる可能性はあります。
多くのメリットがあるため短大・専門学校在学の方はぜひ考えてみてはいかがでしょうか?
今回は以上になります。
多くの方が大卒の臨床検査技師を目指していただけると幸いです。
ではまた!
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